Before (改善前)

上記のような形状で曲げ加工を行う場合、四方曲げ等の場合に角部と角部に段差が生じてしまうことがあります。図①の部分は寸法を出すのが容易に行えますが、図②の部分は曲げ加工時に鋼板が引っ張られたり、縮んでしまう為、角部と角部が段差になることが多く、正確な寸法を出すのが困難です。このケースでは、正確な寸法を出すのが困難な為、寸法公差が厳しい製品では、再加工や修正加工の工程が発生することになり、製作工数とコストが掛かる要因となっていました。

V

After (改善後)

曲げ加工で四方曲げ等を行う場合、角部と角部に段差を発生させない図面をかくことが、製品のコストダウンを実現します。曲げ加工に於いて角部と角部を上記の図のような構造にする事で、鋼板の引っ張られや縮みを解消し、正確な寸法を出す事を可能にしました。設計段階から製品の構造を変える事により、寸法公差が厳しい製品に対しても角部と角部に段差が発生がし難くなります。

POINT(要約)

曲げ加工の高精度加工、厳しい寸法公差出しが必要な板金加工品は、設計段階の製品構造が加工工数を決定します。部品自体の強度や密閉性を考慮した上で、曲げ加工後の合わせが容易な形状で問題がない場合は、上記のような構造にすることが製品全体のコストダウンに効果を上げます。