板金加工品に材料として使用する鋼板が薄板の場合、CO2溶接やTIG溶接で加工すると歪みが発生することがあります。この傾向は特に板厚が0.5mm、0.8ｍｍなどの1mm以下の鋼板はこの傾向が強くなっています。また、ステンレス鋼板も歪みが発生しやすい材料です。CO2溶接やTIG溶接は強度はありますが、溶接によって発生した歪みを取る作業に時間がかかってしまします。板金加工の加工チャージの増加の原因となる溶接とその歪みを取る問題をいかに解決するが、課題としてあがっていました。

溶接作業自体と溶接後の歪み取りの作業工数の削減を実現するための方法の1つとして、YAGレーザー溶接の採用が上げられます。YAGレーザー溶接は、溶接歪みの原因となる溶接スピードや溶接個所を狭くとることができる特徴があります。この特徴によりTIG溶接と比較すると、溶接の歪の発生がし難くなっています。通常の溶接で歪みが発生しやすい1mm以下の鋼板であってもスムーズな作業が可能です。溶接工程の短縮になるため、加工コストの削減を実現できます。