Before (改善前)

近年、各種盤の小型化・軽量化が求められます。制御盤の設置箇所に重量制限があることもあり、金属筐体の盤では制御機器を組み付ける前に重量オーバーになるケースもあります。制御盤や通信盤に於いて、機械制御や通信制御のコントロールに必要な制御機器をなくすことはできませんので、盤本体を軽量化をすることになります。この最も有効な軽量化の方法が、鉄製の盤筐体から樹脂製の盤筐体へ変更することになります。(重量の制限容量にもよりますが、金属部品・フレームへの穴あけ加工による軽量化も案としては考えられます。)

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After (改善後)

重量制限がある設置環境では、盤筐体を初めからアルミニウムや樹脂(プラスチック)を前提として設計することが軽量化の実現に有効です。標準盤と言われる盤メーカーがカタログに掲載している中にも、樹脂素材の盤も多くラインナップされています。設計者は、盤の設置される環境、特に熱トラブルや錆などの腐食対策を十分に考慮して、最適な仕様を選択することが必要です。盤表面の耐環境性能を実現するための特殊塗装やその塗装品質など、軽量化は幅広い知識が必要になります。

POINT(要約)

制御盤の重量は、盤自体の筐体材質の変更や小型化の2つの方法が中心です。その内、軽量化を実現する方法として、使用する材質を従来の鉄やステンレス、ZAMなどから、アルミニウムやプラスチックに変更することが挙げられます。ただし、材質を変更する際には、その材質を扱うことでのメリット以上に、盤の設置される耐環境性能とその対策について十分に考慮したうえで検討を行うことが重要です。