Before (改善前)

内部の精密機器(使用環境温度が40℃以下の仕様)を冷却するためには、コンプレッサーを動力とするクーラーが必要になります。熱交換器も盤の冷却機器としてありますが、盤の設置環境が高くなる場合や、盤表面が熱くなる場合には熱交換器の特性上、十分な盤の冷却機能を果たすことはできません(熱交換器は、名前の通り熱を交換するため冷却ではなく、正確には放熱。そのため盤内と盤外の温度差が20度以上必要)。AC電源タイプのコンプレッサーは消費電力(特に起動電流が大きい)が非常に大きいため、コンプレッサー型の盤クーラーを設置するとそのランニングコストが高くついてしまいます。

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After (改善後)

AC電源タイプのコンプレッサー型のクーラーに対して、消費電力が非常に少ないDC48V型のコンプレッサー型の盤クーラーを採用することで、必要な電源容量を減らすことができます。このDC48V型のクーラーへの電源を太陽光パネル(200W程度)とバッテリーを組み合わせることで確保し、このDC電源によって盤用クーラーを独立運転を行います。このDC電源の発電と蓄電の組合せを独立回路で行うことで盤クーラーの消費電力をまかない、ランニングコストを実質ゼロにすることができます。

POINT(要約)

山間部などの遠隔地、限られた予算での運用を求められる制御盤や通信盤を冷却する盤クーラーを太陽光パネルによる発電とバッテリーによる蓄電によって、ランニングコストゼロで稼働させることができます。ただしこの際に、消費電力の少ないDC電源仕様の盤クーラーを採用することがポイントです。DC電源であれば、太陽光パネル発電やバッテリーからの電源供給をダイレクトで稼働させることができるからです。